コインハイブ裁判:傍聴メモ(1)
コインハイブ事件の裁判を傍聴してきました。
【事件の概要】
横浜市の男性が「コインハイブ」というジャバスクリプト(JS)という言語で組まれたプログラムを自分のブログ内に設置して、それを知らせずにブログを閲覧した人のPCのブラウザで仮想通貨のマイニング(計算処理を行う報酬として仮想通貨を得る)をさせた行為が「刑法第168条の3」の罪に該当すとして起訴された事件です。
資料として傍聴メモを公開します。
※メモしきれずに記録できなかった部分もありますし、私の記憶違いが含まれている可能性もありますので、他の方々の傍聴報告と併せて相補的に読んで頂くのが良いと思います。
長くなりますので、3つに分けて掲載します。
・初公判(2019.1.9)
コインハイブ裁判:傍聴メモ(1)
・証人尋問(2019.1.15)
コインハイブ裁判:傍聴メモ(2) - warbler’s diary
・被告人質問(2019.1.17)
コインハイブ裁判:傍聴メモ(3) - warbler’s diary
<関係法律>
「いわゆるコンピュータ・ウイルスに関する罪について(法務省 平成23年6月24日)」
http://www.moj.go.jp/content/000076666.pdf
2019.1.8 初公判
検察:「刑法第168条の3」に該当する。
被告人:コインハイブはウイルスであると考えていない。
弁護人:
・要件を満たしていない。
・目的と故意を欠いている。
争点
1.要件:反意図性と不正性
2.目的
3.故意
弁護人の主張
1.反意図性:プログラムの利用状況によって判断
不正性:不正の基準が不正確
2.と3.:被告人の認識の問題
※2017年秋当時の状況を説明
弁護人から、捜査や立証の杜撰さの問題を指摘
・機械翻訳による証拠資料など
・大半のJSが違法となってしまうので、インターネットの将来に関わってくる。
【証拠資料】
甲1:被告人の経歴など
甲2:仮想通貨、マイニングの定義
甲3:動作確認について
甲4:
甲5:
甲6:サーバーは日本国内に設置
甲7:警察がサイバーパトロールをして、ツイッター上のやりとりを把握(H29/10/30)
プログラムの埋め込みも確認
甲8:PC押収→プログラムの存在
甲12:捜査報告書(予告してから動作の手続きをしている事例)
甲13:高木氏の審議会での発言
甲14:
甲15:
甲16:
甲17:
甲18:コインハイブのHP(英文)
甲19:甲18のGoogle翻訳
甲20:
甲21:コインハイブに対する批判意見
甲22:
弁1:Google Chromeの仕様
弁2:官公庁のウェブサイトでJSを使用しているが、実行の事前承諾はない
弁3:警察の内部マニュアル
弁4:日付確認など
※証人尋問(2019.1.15)に続きます。