2019-01-01から1年間の記事一覧

Twitter社の「ルール違反の判断」についての問題提起

前記事「ツイッターでの中傷投稿への法的対応事例-ネット中傷対策」で言及したX氏の別アカウントと思われるX2, X3の投稿内容と、それに対するTwitter社の判断を紹介します。 warbler.hatenablog.com ※X2と X3のアカウント主がX氏であるという確証はまだあり…

ツイッターでの中傷投稿への法的対応事例-ネット中傷対策

この記事は、ネット中傷に悩む方々の参考として、また、ネット中傷をする人達への牽制にもなると考えて書きました。以下の流れで経緯を説明していきます。 (今回の件の中傷投稿者をX氏とします。X氏のツイッターアカウントをX1、おそらくX氏の別のアカウン…

公文書情報開示:研究不正調査で解析業者に支払った金額は原則として開示される

京都大学iPS研究所で起きた研究不正事件に関して、調査報告書と関係資料の情報開示請求をしたところ、調査報告書等は(最小限の黒塗りで)ほぼ全文が開示されましたが、解析業者に支払った金額は不開示とされました。 京都大学は適切な調査をしたと認識して…

ホメオパシーが広まる背景にある“不安”と、忘れ去られたいくつもの死亡事件

Wezzyに寄稿した記事を、こちらのブログに転載します。 https://wezz-y.com/archives/64198 前記事の続きです。 「プラセボであっても症状が軽くなるなら問題ないではないか」と考える方もいるかも知れません。しかし、治療効果のないホメオパシーに傾倒して…

「あらゆる病気・障害を治せる」としている代替医療・ホメオパシーとは?

Wezzyに寄稿した記事を、こちらのブログに転載します。 https://wezz-y.com/archives/64041 「ホメオパシー」については、名前くらいは聞いた事があるけれども、実際にどういうもので、どんな問題があるのかまでは詳しく知らない人も多いのではないでしょう…

「コインハイブ裁判」の判決内容と今後の課題

「コインハイブ裁判」で、3/27に横浜地裁で「無罪」の判決が出されました。 この判決内容を整理します。 また、「無罪」とされたものの、いくつかの問題点が浮かび上がりましたので、それらについても指摘します。 ≪判決文の整理≫ 1.「人の意図に反する動作…

コインハイブは不正指令電磁的記録に該当するか?

「コインハイブ事件」の裁判は今月(2019年2月)18日に結審しました。検察側と弁護人側の主張の整理をしてみます。 ・参考資料として、刑法第168条の2と3「不正指令電磁的記録に関する罪」(いわゆるコンピュータ・ウイルスに関する罪)について、法務省と大…

EM菌培養液に含まれる微生物の追加解析と考察

【EM1活性液の微生物解析】 Part1 細菌のメタ16SrRNA解析-増幅領域を変えた追加解析 (V1-V2領域アンプリコンシーケンス) ・試料:EM1活性液(培養液A)、糖蜜培地(培養液B)から抽出したDNA V3V4領域(細菌)とITS2領域(真菌)の解析に使用したDNA試料…

「コインハイブ事件」の解説

【JavaScript(JS)の動作について】 時計表示のプログラムを作成して、このブログ記事に埋め込みました。 // // 〔現在の時刻〕: この「時計」は、JavaScript(JS)の指令でこのブログの閲覧者のパソコン(PC)や携帯電話(iPhoneなど)のブラウザを動作さ…

コインハイブ裁判:傍聴メモ(3)

コインハイブ裁判の傍聴メモ(1)、コインハイブ裁判の傍聴メモ(2)の続きです。 ↓ 「事件の概要」と「争点」はこちら ↓高木浩光氏の証人尋問はこちら ※メモしきれずに記録できなかった部分もありますし、私の記憶違いが含まれている可能性もありますので、他の…

コインハイブ裁判:傍聴メモ(2)

コインハイブ裁判の傍聴メモ(1)の続きです。 ↓ 「事件の概要」と「争点」はこちら ※メモしきれずに記録できなかった部分もありますし、私の記憶違いが含まれている可能性もありますので、他の方々の傍聴報告と併せて相補的に読んで頂くのが良いと思います。 …

コインハイブ裁判:傍聴メモ(1)

コインハイブ事件の裁判を傍聴してきました。 【事件の概要】 横浜市の男性が「コインハイブ」というジャバスクリプト(JS)という言語で組まれたプログラムを自分のブログ内に設置して、それを知らせずにブログを閲覧した人のPCのブラウザで仮想通貨のマイ…

EM菌に含まれる微生物の解析ーまとめ2ー

EM菌(EM1活性液)に含まれる細菌の構成をメタ16S解析(V3V4領域)結果が更新されましたので、「まとめ」も新たな情報を加えて更新します。 (前回のまとめ) 【新たに判明したこと】 ※微生物資材EM1に含まれている可能性の高い微生物 1. EM1の主要構成微生…

EM菌に含まれる微生物の解析ー細菌類ーその2

前回、EM菌(EM1活性液)に含まれる細菌の構成を、メタ16S解析(V3V4領域)をした結果を報告しました。 この解析には一般的に行われている手法を用いましたが、その改良版が出されましたので、それを用いて再解析をしてみました。 【QIIMEとQIIME2の違い】 …