補足資料「名誉毀損で刑事告訴しました」

この記事の補足資料です。

ネット中傷に対して、実際に刑事告訴をして受理されるまでの過程を報告した上記ブログ記事をUPした経緯を説明します。

私がこのブログ記事を書いた理由

第1の目的：記事冒頭に書いた通り「ネットにおける執拗な誹謗中傷行為に悩まれている方達の参考」にもなると考え（公益目的）、刑事告訴までの手続きを書きました。

第2の目的：私から刑事告訴され家宅捜索を受けて騒いだ「きのこ組」らが、私から虚偽告訴されたとか、医薬業界をバックにつけた私による陥れだとする陰謀論を盛んにネットで流布したことから、告訴に至る正しい経緯を説明することで誤解を解消するためでした。

正しい経緯の説明に迫られた背景として、この2か月前に「きのこ組」がツイッターやブログで私と家族の本名や詳しい住所情報を流布しており、特にまだ高校生だった娘の容姿や通学方法などを不特定多数に知らせていたことがあります。

【「きのこ組」への告訴に関する虚偽の流布】一部を紹介

https://twitter.com/iiyama16/status/525575380673892353

https://twitter.com/iiyama16/status/525678648934666241

「きのこ組」らの言い分を信じて、私がデタラメな理由で告訴したのだと信じて憤る人達が出始めていました。「きのこ組」が私と家族の個人情報を流したツイートにリンクされた投稿画像の様なストーカーまがいの人物や、私に対する怒りを喚起された人物が報復として通学中の娘を襲ったりしないかという不安がありました。実際に過去2回も「きのこ組」の中傷投稿に触発された人から、私に対する殺害予告をされていました。

そこで私の代理人となって頂いている清水陽平弁護士と相談して、事実に基づく経緯説明を私のブログに書いて公表することにしました。この記事を公開する前に慎重に清水弁護士にチェックをして頂きました。

この清水弁護士とのメールのやりとりの記録を公開することは、清水弁護士の許可を得ております。なお、清水弁護士の「問題ない」という判断は、次に示す参考資料1と2からも間違っていないと考えています。

※参考1：『最新判例にみるインターネット上の名誉毀損の理論と実務』P280

「推定的承諾」について

（中略）

「きのこ組」は、友人らを介して率先して「家宅捜索を受けた事実」「告訴された事実」をツイッターやブログ等で先に公表しており、「きのこ組」本人も民事裁判の本人尋問で自分が私よりも先に書いていた事実を認めており、「推定的承諾」が成立する余地があります。

東京地裁　平成29年（ワ）第5532号 損害賠償事件

「きのこ組」（被告）の尋問調書より

※参考2：『アクチュアル刑法各論』P124　名誉毀損の違法性阻却について

検察から「名誉毀損が成立し得る」とされた私のブログ記事が公益目的で書かれたことは、担当検事も「公益を図ることを目的とするのも、意味は分かる」と最終的に認めていました。

さらに、当該ブログは「読者の好奇心を引くためだけとしか思えないような激烈な表現」も用いていませんので、上記解説の通り公益目的を否定できないものです。

さらに、犯罪が公の関心事であり、犯罪捜査の過程を国民の監視の目にさらすことは「公共の利害に関すること」に該当するので、私の当該ブログ記事は真実であるから違法性が阻却されて「名誉棄損罪」は成立しないと考えられます。

関連書籍 

最新判例にみるインターネット上の名誉毀損の理論と実務 (勁草法律実務シリーズ)

アクチュアル刑法各論