新聞記事とEM菌 2016年まとめ

2016年分のデータが集まりましたので、グラフを更新しました。

※このブログ記事の見方としては、新聞記事として取り上げられたものだけなので、実際にEM菌が使用されている状況をそのまま反映したものではない事に留意が必要です。

 

EM関係の新聞記事数の年別推移です。

2016年のEM関係記事の総数は前年より減っており、全体としての減少傾向が進んでいます。

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各年度の月別推移です。

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2014年から5~7月と9~11月に見られていたピークが無くなっています。

次に示すように、環境活動を報じる記事が減ったことが原因ではないかと考えられます。

 

新聞に掲載されたEM関係記事の分野別記事数です。

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EM関係記事の各分野の割合です。

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環境分野の記事は、最近では約6割になっています。

 

2016年のEM菌関係記事では、EM菌に否定的な内容の記事が1件ありました。

長野県須坂市にある臥竜公園の中の「竜ヶ池」で、有用微生物群の「EM菌」を使った浄化などにも取り組んできたが、十分な効果が表れなかった(信濃毎日新聞)

この件について、須坂市と臥竜公園管理事務所から関係資料を入手して状況を調べて記事としてまとめました。

「EMによる水質改善効果徹底検証(3)-竜ヶ池編」

http://warbler.hatenablog.com/entry/2016/05/05/001901

 

EM関係記事全体に占める子供たちの活動を報じた記事の割合です。

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 多少の変動はあるものの25%前後で大きく変わっていません。

 

次に、EM菌を使う子供たちの活動を報じる新聞記事数の推移を見てみます。

小学生の活動が多くを占めており、2010年から減少が続いていますが、これはEM関係記事全体の減少と連動していると思われます。

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小学生が関係する各分野別のEM関係記事数の推移です。

環境分野の記事が多いのですが、2010年からほぼ同じ傾向で記事数が減り続けています。

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小学生の環境活動を報じたEM関係記事の内訳です。

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小学校では、EM団子やEM活性液(EM菌の培養液)を河川・湖・海などに投入する活動と、EM菌をプール清掃に利用する活動の2つが中心です。

 

※EM菌を河川・湖・海などに投入する効果は「客観的な検証」によって確認できていません。以下の記事は、公的な長期データを用いた検証です。

 

「EMによる水質改善効果徹底検証(1)-沖館川編」

http://warbler.hatenablog.com/entry/2016/05/04/175520

「EMによる水質改善効果徹底検証(2)-日本橋川編」

http://warbler.hatenablog.com/entry/2016/05/04/211415

 

参考として、平成28(2016)年2月25日に開催された衆議院予算委員会第六分科会で、丸川珠代国務大臣「環境省としては、EMが水質浄化に効果があるとの科学的な検証データを承知しておりません」「環境省としては、EMが放射性物質に汚染された土壌の除染に効果があるとの科学的な検証データを承知しておりません」と、環境省としての見解を出しています。

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 (国会会議録より)