理研外部調査委員会報告の内容整理1−STAP細胞の正体はES細胞

STAP細胞論文に関する理研外部調査委員会報告のSTAP細胞に関する解析結果の内容整理をしました。

資料:理化学研究所「調査報告」平成26年12月26日 研究論文に関する調査委員会
•調査報告書(全文)http://www3.riken.jp/stap/j/c13document5.pdf
•調査報告書(スライド)http://www3.riken.jp/stap/j/h9document6.pdf

<解析結果のまとめ>

FES1(ES細胞→STAP-SC FLS, FI-SC CTS, 2Nキメラ, 4Nキメラ, テラトーマ
129B6 F1ES1(ES細胞→STAP-SC AC129, STAP-SC FLS-T
GOF-ES(ES細胞→STAP-SC GLS

2014年6月の若山教授の記者会見で、私はSTAP-SC作製の時系列を質問し、次の様な考察をしていましたが、どんぴしゃでした。

若山会見の動画 https://www.youtube.com/watch?v=rxS0mEkm7dM (36分くらいから)
・6/16の若山教授の会見で判明した事など−STAP細胞ES細胞である可能性について
http://d.hatena.ne.jp/warbler/20140618/1403045263

[当時の考察]
(1)AC129とFLS-Tは、コントロールESとすり替えられた可能性がある。

(2)コントロールESが作られる前に作製されたFLSは、理研の小保方さんが使用していた冷凍庫の中から見つかった「ES」とラベルされた細胞と遺伝子タイプが一致した事がNHKによって報じられた。このESと思われる細胞が、FLSである可能性がある。

(3)得られたSTAP幹細胞は、同じ種類のものはどれも同じ性別である事は、実はSTAP幹細胞はすり替えられたES細胞であったと仮定すると説明がつく。培養したES細胞であれば、同じクローンから構成されるので性別が全て同じであっても不思議ではない。
(小保方さんが渡されたマウスの中から性別を選択して使用したと仮定することもできるが、それだと実験に必要な脾臓の数が足りなくなるし、わざわざ実験をやり難くする理由が見当たらない)

※上記考察は、どれも当たっていました。(^^)
記者会見での質疑では、各細胞の作製時系列からいずれもES細胞である可能性を指摘しましたが、その次の質問でSTAP-SCとFI-SCの増殖データについての実験の不備を指摘していました。今回新たに「捏造」として認定されたグラフがこれに関するものでしたので、こちらの質問も良いポイントを突いていたと思います。

※STAP-SC GLSの性別は、♀→♂→♀と判定が変わりました。
混乱の原因はX染色体に大きな構造異常があった為に、性別判定が難しくなったと考えられます。

(残された疑問)
疑問1STAP細胞ES細胞とは大きさなどの形状が大きく異なるのに(STAP細胞<CD45細胞<ES細胞)、どうして小保方さんは毎回ES細胞が混入したり、またはすり替えられても気が付かなかったのか?
大きさの比較 Article Fig.1g 電子顕微鏡写真

Scale bar 1μm

疑問2ハーバード大学のバカンティー研でも小保方さんはSTAP細胞を作成していたが、そこでは誰がES細胞を混入させたり、すり替えていたのか?(共通したメンバーを考えると、特定人物に絞り込まれないか)

疑問3調査委員会は、どうしてSTAP論文の責任著者であるバカンティー教授にも事情聴取しなかったのか?バカンティー研で作成されたSTAP細胞についても残された試料や実験の記録などを提出してもらう必要があったのではないか?



調査報告の内容整理です。

(a)調査に使用した細胞株(全12種類)のゲノム解析結果

   省略

(b)STAP-SC FLSとFI-SC CTSは、ES FES1由来
理研の「調査結果報告」より)

・STAP-SC FLSとFI-SC CTSにはAcr-GFP/CAG-GFPが挿入されていると判明
→CDB若山研で作成されたこれらの挿入遺伝子を持つ4つのES細胞と、関連するマウス系統のゲノム解析を行う

1)Acr-GFP/CAG-GFP共挿入位置、コピー数、周囲の塩基配列
STAP-SC FLS-Tを除く11種の幹細胞、それらの幹細胞が作成された129系統とC57BL/6系統のNGSによる全ゲノム解析を行う
→Acr-GFP/CAG-GFP共挿入位置:7株(FLS3,CTS1,FES1,FES2,ntES1,ntES2,129/GFP ES)の第3染色体の同一部位
FISHで、Acr-GFP/CAG-GFPヘテロ
→Acrブロモーターのコピー数は約20コピー
GFP挿入部位を挟んで第3染色体の約20kbの重複あり
GFP挿入部位に隣接して第4染色体20kb断片の逆向き挿入あり
※これらの特徴は、2003年にCDB若山研が阪大岡部研から購入したAcr-GFP/CAG-GFPマウスの特徴と完全に一致

2)SNPsデータの解析結果
12種類の細胞株とそれらが作製された129系統、C57BL/6系統、それぞれの亜系統(計14系統)について、TaqMan PCR法を用いたSNP解析を行う
→まず、129系統とC57BL/6系統を区別できるSNPsを比較

(1)性染色体
FLS3,CTS1,FES1,FES2,129/GFP ES:X染色体は129, Y染色体はC57BL/6
ntES1,ntES2:X染色体はC57BL/6

(2)常染色体
FLS3,CTS1,FES1,FES2,129/GFP ES:129X1/ SvJJmsSlc ×C57BL/6NCrSlcで一致
99ヵ所中4ヵ所で129由来のホモ接合体
・これらを作製したマウス系統の遺伝的背景に不均一性?
(若山研で飼育されていたC57BL/6系統のAcr-GFP/CAG-GFPマウスの遺伝的背景に不均一性が見られた)
・4ヵ所で突然変異が生じた?

(3)FLS3,CTS1,FES1, 129/GFP ES共通の細胞に由来することを強く示唆

3)次世代シーケンサー(NGS)による解析


理研の「調査結果報告」より)

STAP-SC FLS-Tを除く11種の幹細胞、それらの幹細胞が作成された129系統とC57BL/6系統のNGSによる全ゲノムSNPs分析
FLS3,CTS1,129/GFP ESは、FES1と遺伝的背景が酷似
FES2FES1とかなり類似しているが、第6染色体, 第11染色体, 第12染色体の一部にFES1と異なる領域が存在
(異なる領域では、FES2でB6/B6のSNPsFES1でB6/129、FES2でB6/129のSNPsFES1で129/129)
FES2FES1を樹立当時、交配に用いた親マウスの遺伝的背景が均一ではなく、第6染色体, 第11染色体, 第12染色体の一部の領域がB6のSNPsと129のSNPsを持つものが併存していたと推定
FES2FES1は樹立時にそれぞれ異なるSNPsを持つ染色体を親マウスから受け継いだ可能性が高い
FLS3,CTS1,FES1, 129/GFP ESには第6染色体, 第11染色体, 第12染色体上に129に特徴的なクラスター、第17染色体, 第18染色体, 第19染色体等にC57BL/6のクラスターが認められるので、TaqMan PCRで観察された129ホモのSNPsは作製に使用したマウスの遺伝的背景の不均一性によるもの
FLS3,CTS1,129/GFP ES同一の細胞由来であり、FES1またはそれから派生した株の可能性が高い

4)第3染色体と第8染色体の欠失変異
FLS3,CTS1,FES1,129/GFP ES:第3染色体(B6系統由来)の5kbの欠失と第8染色体(129系統由来)の17kbの欠失が共通して存在
PCR産物の塩基配列決定により、この2ヵ所の欠失は、STAP-SC FLS全株とFI-SC CTS全株にも共通して存在
→これらの欠失は、市販の129亜系である129X1/SVJJmsSlc(SLC)と129+Ter/SvJcl(CLEA)のいずれにも存在しない
→第3染色体の17kbの欠失も市販のB6亜系であるC57BL/6JJmsSlc (SLC), C57BL/6NCrSlc(SLC), C57BL/6J(Charles River), C57BL/6NCrl(Charles River), C57BL/6JJcl(CLEA), C57BL/6NJcl(CLEA)のいずれせも存在しない
→2010年に若山研で受精卵凍結されたAcr-GFP/CAG-GFPマウスにも存在せず
→もしFLSCTS論文通りに(129×C57BL/6)FIマウスから作製されたとしたら、これらの欠失の両方または片方が市販の129系統とC57BL/6系統のいずれかに存在していなければならない(STAP研究が行われた2年強でこれらの欠失が生じるのは考え難い)
FLS3,CTS1,FES1,129/GFP ESの4種類の細胞は、(129×C57BL/6)FIマウスから作製されたものではない

(c)STAP-SC GLSは、GOF-ESに由来する


理研の「調査結果報告」より)

論文にSTAP細胞をACTH+LIFの条件で培養すると、増殖傾向を示すSTAP-SCにになると報告されている:Articleの Fig.5,EDFig.8
→若山氏の実験ノートでは、GLS1GLS11-13は、小保方氏がGOFマウスから作製したSTAP細胞から若山氏が作製
ES細胞GOF-ESは、CDBの別のグループから供与されたGOFマウスから、若山氏が指示した別の研究に使用する目的でCDB若山研メンバーによって作製。このES細胞をコントロールとして使用したいと言われて当該メンバーが小保方さんに培養皿ごと手渡す
GLSGOF-ESゲノム比較解析
→全ゲノム上のSNPs分布(C57BL/6マウス背景)、挿入遺伝子の種類・コピー数・挿入領域の配列、性別(メス)、X染色体上の構造異常(大きな欠失+末端重複逆位接続)が同一
GLSGOF-ESのゲノムの特徴が、ほぼ確実に同一
→X染色体上で大きな構造異常が生じた場合は世代を超えて安定に維持されない事、GOF-ESの元となった親のGOFマウスにはX染色体構造異常がない事、GOFマウスのSNPs分布がGLS1, GOF-ESSNPs分布と異なる事、GLSの全ての株で同じX染色体構造異常が見つかった事などから、GLSGOFマウスから作られたものではない
→作成時期がGLSの方が後である順番を考慮すると、X染色体構造異常はGOFマウスからGOF-ESが作製された過程で生じ、これがGLSに反映された可能性
GLSには8番染色体にトリソミー(マウスでは致死)があるが、GOFマウスやGOF-ESにはないこともから、GOF-ES 由来のGLSを作製して培養をしている間に生じたと考えられる
GLSGOF-ES同一の細胞である
[変異の順番]
X染色体構造異常:GOFマウス→GOF-ESが作製された過程
8番染色体トリソミー:GOF-ES GLSを作製して培養していく過程

(d)STAP-SC AC129は、129B6 F1ES1に由来する

理研の「調査結果報告」より)

AC129の細胞ストックは、若山氏により山梨大に運ばれ、一部は小保方氏に分与されて、それぞれフリーザーに保管。小保方研フリーザーに保管されていたAC129-1についてSNPsマーカーのTaqManPCR法で解析し、NGSにより全ゲノム解析。同時に129B6 F1ESの解析も行う

1)SNP解析の結果
AC129-1は、129CAG-GFPとB6CAG-GFPを交配したF1マウス(オス)に由来
→SNPs197ヵ所についてタイピングを実施すると、AC129-1はほぼ完全に129B6F1のSNPs分布を示す
SNPsの同一性は全ゲノムDNA解析でも確認
作製に用いたマウス(129/Sv ホモ)とは異なる
2)NGS解析の結果
AC129-1GFP遺伝子は、18番染色体に1コピー挿入、ホモ接合体
→若山研で樹立されたCAG-GFPマウス(129系統とB6系統)と同じ

3)AC129-1の第6染色体中央部分にB6ホモ領域が存在
→129CAG-GFPマウスは、129X1/Svと戻し交配によりB6CAG-GFPより遺伝的背景を129に置き換えた
→山梨大若山研で維持されている129CAG-GFPマウスの全ゲノムのSNP解析から、129CAG-GFPマウスの遺伝的背景が十分に均一化されていない事が判明。特に第6染色体中央部分に約30Mbに及ぶ129とB6のヘテロな領域が存在。
→この遺伝的背景の不均一性により、第6染色体のB6ホモ領域が生じたと推定

4)遺伝的不均一性
129CAG-GFPマウスに由来する他の細胞株にも反映
→若山氏により129CAG-GFPマウスから独立して樹立した受精卵ES細胞129B6F1ES1-6は、いずれも第6染色体中央部分にB6ホモ領域が存在
→このB6ホモ領域と129/B6ヘテロ領域の境界は129B6F1ES1-6の間で異なっている。このばらつきは、129CAG-GFPマウスの配偶子が形成される際に、減数分裂の過程でB6と129の染色体の組換えで生じた可能性が高い(細胞株樹立時の体細胞分裂での染色体組換えがこの多様性に寄与した可能性も)

5)AC129-1の染色体における特徴的な構造変異
AC129-1は、染色体における特徴的な構造変異(欠失4ヵ所、重複1ヵ所)を有し、
欠失1:第19染色体の約9kb
欠失2:第1染色体の約5kb(山梨大若山研で飼育されているB6 CAG-GFPマウスに存在)
欠失3:第4染色体の約16kb
欠失4:第10染色体の約2kb
重複1:第1染色体の約2.5kbが繰り返す
→欠失2は山梨大若山研で飼育されているB6 CAG-GFPマウスに存在するが、129 CAG-GFPマウスには存在しないのを PCR法で確認。他の構造変異は現在のB6 CAG-GFPマウスと129 CAG-GFPマウスには存在しない
129B6F1ES1-6は欠失1と2を全て共有していたが、性別はまちまちであり、他の4種類の構造変異を各固有の組み合わせで持っている
→この3種類の構造変異は、細胞樹立時の親マウスのどちらか、あるいは両親に、ヘテロで存在した可能性
129B6F1ES1AC129-1と同じくオスで、同一の構造変異をもち、第6染色体中央部分にB6ホモ領域が存在
129B6F1ES6AC129-1と一部の特徴しか一致しない
AC129-2, FLS-T1, FLS-T2も、129B6F1ES1の有するゲノム構造の特徴を性別も含めて共有
→偶然に全て一致する確率は極めて低く、AC129-1, AC129-2, FLS-T1, FLS-T2は、129B6F1ES1に由来すると結論
→公開データ再解析の結果、Let Fig.4, Fig.2iに使われた可能性があるが、実験記録の不備から特定には至らない

・Articleのメソッドに「129/Sv carrying Rosa26-gfpからキメラ寄与能を有するSTAP-SCが樹立された」と記述があるが、129/Sv carrying Rosa26-gfpマウスは理研CDBに導入された記録や飼育記録はない
→誤記?(言及されたSTAP-SCはAC129-1であった可能性が高い)

(e)STAP細胞やSTAP-SC由来のキメラはES細胞由来の可能性が高い

理研の「調査結果報告」より)

1)Article論文に129Sv×B6(CAG-GFP)F1マウスから作られたSTAP細胞由来の2Nキメラ、germline transmissionによりこのキメラの子ができた事が報告されている
Art Fig.4, EDFig.7
→小保方研のフリーザーに「カルスキメラの子1」〜「カルスキメラの子9」と書かれた9本のDNA試料(2011年〜2012年のCDB若山研ではSTAP細胞を「カルス」と呼んでいた)これらの試料はArt EDFig.7のキメラの子から小保方氏が抽出したDNAであることを確認
→若山氏の実験ノートでは、このキメラの作製は2012年1月終わりから2月初め
→これらのDNA試料をPCR解析FES1の特徴と一致し、この細胞由来である可能性が非常に高い
Acr-GFPの第3染色体への挿入:3本
第3染色体の欠失 約5kb:4本
第8染色体の欠失 約17kb:2本

2)Article論文にSTAP-SC由来の4Nキメラが報告されている Art Fig.5k
→小保方研のフリーザーに「4N-1」〜「4N-8」と書かれた8本のDNA試料
→2012年4月6日に若山研メンバーが4Nキメラから抽出したと判明
→この4NキメラFLSから2012年2月15〜22日に作製したもの(若山氏、小保方氏)
PCR解析すると、全ての試料で親マウスの持つ第18番染色体挿入のCAG-GFPは存在せず、FES1に存在する第3番染色体挿入のAct-GFPが検出される
4NキメラFES1に由来すると考えられる

(f)STAP細胞から作製したテラトーマはFES1に由来する可能性が高い

理研の「調査結果報告」より)

Article論文にSTAP細胞(Oct4-GFP+細胞の7日目細胞塊)から作製されたテラトーマが報告されている
Art Fig.2e, EDFig.4a-c
→このテラトーマは、Acr-GFP遺伝子を含むが、Oct4-GFP遺伝子は含まない
定量PCRで解析FES1に特異的な2個の欠失を検出
FISH染色体ペインティング:組織断片で大部分の細胞にXとY染色体各1本検出(♂)
テラトーマFES1に由来する可能性が高い

1)残存試料の同定
Article論文に掲載されたSTAPテラトーマの全ての画像は、CDBに残されているテラトーマのスライドグラス標本「6weeks+PGA 12/27移植 Haruko」から得られたもの
→小保方研に保存されていた「CD45カルス−テラトーマ」と記されたパラフィンブロックから採取されたと判明

2)定量PCRによる検証
パラフィンブロック「CD45カルス−テラトーマ」から夾雑物の混入を防ぐ為に不要な部分を整形
→5μmの切片10枚(カルステラトーマ1)または20枚(カルステラトーマ2)を用いてDNAを抽出
→抽出したDNA 2.2μg(カルステラトーマ1)と6.1μg(カルステラトーマ2)を用いて定量PCRによりトランスジーンのコピー数、FES1に固有の第3染色体と第8染色体の欠失を解析
→ホルマリン固定によるDNA断片化を考慮してPCR断片の長さを100bp以下にする
→試料以外からのDNA混入を防ぐため、「カルス−テラトーマ2」の実験は全ての試薬と器具を更新し、別の場所で行う
→実験群:カルステラトーマ1カルステラトーマ2
陽性対象群:FLS4(FES1:Acr-GFP 〜24コピー/ゲノム), 129B6F1 ES5(CAG-GFP 2コピー/ゲノム), GLS13(GOF-ES:Oct4 -GFP 〜28コピー/ゲノム)
陰性対照群:C57BL/6NSlc(GFPなし)
内部標準遺伝子:IL2遺伝子(常染色体上)の検出量を2コピーとする
GFPに対する2種類のプライマーセットで良好な再現性
→2種類のテラトーマは、20〜30コピーのGFP遺伝子を保有すると判明
→Oct4-GFPとAcr-GFPのそれぞれの接続部分にプライマーを設計して定量PCRAcr-GFP検出:カルステラトーマから約30コピー、FLS4から約20コピー
FES1に固有な第3染色体と第8染色体の欠失の有無を定量PCRにより検出
第3染色体欠失+第8染色体の欠失あり:カルステラトーマFLS4のみ
パラフィンブロック「CD45カルス−テラトーマ1,2」FES1が混入した可能性が非常に高い

4)テラトーマとマウス組織の区別
移植細胞に由来する組織とホストマウス由来の組織をGFP抗体染色で区別
テラトーマ組織内に多くのGFP陽性細胞を確認
→移植細胞に由来するとされた分化組織の形態をとる小腸上皮様(Art Fig.2e)と膵臓様(Art EDFig.4c)の組織はGFP陰性であり、ホストマウス由来と判明