ニセ科学批判をする覚悟

ニセ科学批判を本格的にするには、(相手が相手だけに)自分が泥水をかぶる覚悟でやらないとできません。まともな研究者が相手しない方が良いというのは、そういう部分。分かってはいたけど、やはり大変です。

少しでも私側に落ち度があれば、たちまちそこを巧妙に攻撃されます。逆に私の方が悪質な人物だとされてしまい、法的に対処しようにも、これがなかなか難しいのです。

私もいくつかの失敗を経て、色々と勉強させて頂いております。

悲しいけれど、「人は嘘をつく」というのを前提にしておかないと、特にニセ科学に関わった人達に対しては用心をする必要があります。必ず証拠を残しておかないと、嘘をつかれても後から「嘘だと証明」することができません

さらに、その証拠を自分で管理しておくことも大事です。細心の注意が必要です。

ニセ科学関係の講演などに参加するのも特に注意が必要です。講演会での出来事について主催者側から嘘をつかれても、こちらはそれが嘘だと証明することが困難です。録音していても映像がないことで嘘だと証明できないこともあります。アウェイの場に行く危険性についても、色々と学びました。

ある裁判で痛感しましたが、巧妙な嘘や口裏合わせをした証人を揃えられると、裁判官でも迷います。(裁判官も神様ではありません)そうなれば、少しでも落ち度がはっきりしている側に厳しい判断が下ります。そうして裁判官に相手側の虚偽を認めてもらえなくて、悔し涙を飲んだ経験をしています。 普段から、少しの落ち度も作らないようにしなければなりません。「いかに防衛するか」について考えさせられました。彼らは巧妙に嘘をつくので「言った言わない」で争っても太刀打ちできません

※それ以来、彼らとの接触は極力避けて、科学的なデータを出して勝負するという「自分の土俵」に持ち込んでやろうと改めて決意しました。

「ニセ科学」の普及活動をする側は、科学的に信頼できると証明できない代わりに、批判をしてくる人達の人格攻撃をすることで「批判側の信用を落とす」ことに力を注ぎます。なので、普通以上に用心が必要なのです。

 

「息を吐くように嘘をつく」人達が本当にいて、常識人ほど「そんな嘘をつくはずがないだろう」と思ってしまい見破れないものです。詐欺的な商売に係わる人達は、それで生活しているのですから一枚上手です。私も苦い経験をして、彼らの本質がとても良く分かりました。

彼らも「同じ人間」ですが、全くタイプが異なる人達です。「善意」「良心」を期待することはできません。彼らを相手にするのは、かなりタフにならないとこちらが潰されてしまいます。

 

「同じ失敗を繰り返さない」というのが私のポリシーです。もう同じ手は食わないつもりなので、当時よりも手強くなっていると思います。