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デマ訂正のコストと炎上商売

荻上チキさんのツイートより
http://twitter.com/torakare/status/543241953018527744


荻上式BLOG:また、上杉隆氏のネット番組で誤情報を流された事案について
http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20141223/p1

・「フェアに出演依頼を出している」→誤った情報を拡散したうえで、そのことを謝罪することもないままに、「反論する機会をやるから番組に出ろ」というマッチポンプを繰り返すことを、通常は「フェア」と呼ばない。

書き起こしの手間など、ご苦労様です。
嘘情報(デマ)は思い付きでポンポンと出せるのに対して、それが誤りだと訂正するには証拠集めの労力とそれに費やす時間がいります。割に合いません。
しかも、デマは拡散しやすいけれど、それを訂正する情報はデマに比べて拡散し難いという問題もあります。
人々の興味を集めるセンセーショナルなものであったり、誰かの悪口であったりすると、あっという間に広まります。
一方で、「実はこうです」という訂正情報は「な〜んだ」という拍子抜けするものが多く、人々の関心を失い拡散力も劣るのです。

かくして、「デマを言うのは簡単、訂正は大変」という現象が起こります。
『火事と喧嘩は江戸の華』と言われていたそうですが、今や『炎上とデマはネットの華』ですね。

ネットでは、ブログや記事などの閲覧数が増えることで目立ったり、アフィリエイトの広告料が入ったりする仕組みがあります。
ブログ等でデタラメな事を書き立てられて、それがネットメディアに転載されて拡散されてしまい、抗議をすると「あなたの反論も掲載するから、投稿して下さい」と言われたりします。

私もこうした経験があり、その顛末についてはこちらに書きました。

ガジェット通信に掲載された「LNT説とALARAの関係に関する勘違い」という記事について
http://ameblo.jp/harubird/entry-11542746899.html

結局、そのネットメディアに反論記事を寄稿すれば、炎上商売による閲覧数稼ぎに手を貸すことになると判断し、その手には乗らずに寄稿をお断りしました。

<デマ訂正の手間と難しさについて>

ツイッターやブログなどで、NATROMさんに関するデマが拡散されて、彼と交流のある私に対して「NATROMさんの仲間であれば、警察や障害者の人権団体に相談するので後悔のないご判断に基づく行動をご忠告します」という内容のメールが来た事があります。

このメールの送り主は、ネットで拡散されているデマを信じ込んで、NATROMさんを厚生労働省と日本内科学会から問題視されている悪徳医師だと思い込んでいました。そのデマ自体は常識的に考えたら嘘であろう事は多くの人達は分かるだろうと思っていたのと、まあ自分の事ではないし…と傍観していたのですが、本気で信じてしまっている人が私にまで脅迫をしてきたので、ヨッコラショと腰を上げました。

厚生労働省と日本内科学会に確認しました
http://ameblo.jp/harubird/entry-11586772320.html

まず、確認の為に厚生労働省健康局疾病対策課の担当者に電話をして事情を話し、回答をして頂きました。さらに、お名前を出して第三者に公表する許可を頂きました。

次に、日本内科学会にも電話して代表者の方から回答をして頂き、これもブログで公表する許可を頂きました。

電話をして質問し、回答をお願いする手間の他に、公表の許可をとりつける交渉をして、ブログに書く労力を要しました。(応対して下さった方々のお時間も頂戴している事になります) 実費としては電話代もかかっています。

こうした手間と費用をかけてブログに書いて公表した後は、そのデマを信じて何か言ってくる人達は減り、私へのとばっちり攻撃の主もフェードアウトしました。

これは、比較的上手く行った例です。
一方で、流された情報がデマである事を証言してもらえないケースもあります。こうなるとお手上げです。
現在流されているネット上のデマで、私が医薬・医療マフィアと関係しており、ある人の著作本をネット書店で販売しないように圧力をかけて「発禁処分」にしているというものです。荒唐無稽で常識的に考えたら誰も相手にしそうにないのですが、こういうデマでも本気で信じてしまっている人達がいます。

先に紹介したデマ訂正の経験があるので、複数のネット書店に「『*****』という本が発禁処分にされているという話がネットに出ていますが、発禁処分というのは本当ですか?」と問い合わせましたが、その本の在庫数は教えられても、在庫がない理由は教えることはできないとの回答でした。

イレギュラーな質問ですし、在庫管理のノウハウを明かせないという事から理由を説明できないのだろうと思い、具第的に「片瀬久美子が『*****』という本を販売しない様に御社に要請した事実はあるか?」YesかNoで回答をして下さいとお願いしてみましたが、こちらについても回答不可能との事でした。これ以上しつこく食い下がっても無駄そうでしたし、クレーマーになってしまいそうなので、ここで諦めました。

私は片瀬久美子本人なので、その質問の答えはNoであるのは知っていますが、否定の根拠としてネット書店側の証言を得たかったのですけれども無理でした。デマ情報を否定する根拠を得るのは、時として非常に難しいという一例です。

「デマを言うのは簡単、訂正は大変」です。