研究不正

過去の研究不正に学ぶ-研究不正が起こる背景-

(2015年3月に開催された日本薬学会シンポジウム「生命科学と臨床研究における研究倫理」で講演した時のスライドを紹介します) .dcs-a-dcs-wg-dcs-lc{width:11px;height:11px;margin:auto;vertical-align:top;cursor:pointer}.dcs-a-dcs-lh-dcs-mh .dcs-hb-…

岡山大学の不正告発者解雇問題: 大学内の教職員の意見

岡山大学で論文不正を告発した2名の教授が解雇された問題について、当ブログで不正告発の内容は妥当であったこと、「不正なし」と結論した調査委員会の判断には疑問が多々あることを指摘し、岡山大学が解雇したのは「解雇権の濫用」であり無効であるとの判断…

続: 岡山大学で不正告発をした教授らの解雇無効申立仮処分決定について

平成28年(2016年)6月6日に、岡山地裁で不正告発をした教授らの解雇無効申立仮処分に対する決定が出されました。 http://warbler.hatenablog.com/entry/2016/06/06/234958 この決定に対して、岡山大学が異議を申し立てましたが、平成28年(2016年)10月18日…

岡山大学が不正調査で画像解析業者に支払った金額

岡山大学が、医学部から出された論文に対する不正疑義の調査において、論文掲載画像の加工痕跡検証(5画像)と、対となる画像の同一性検証(4組)を依頼した業者に支払った金額が開示されました。(文書20、21) 画像調査及び報告書作成費用として、株式会社…

岡山大学の法人文書部分開示決定通知書に対する異議申し立て結果

2015年11月30日の記事 ・岡山大学の法人文書部分開示決定通知書に対する異議申し立ての内容 http://warbler.hatenablog.com/entry/20151130/1448855659 で不開示とされた部分について新たに開示を求める申立をしていましたが、 2016年7月4日に、岡山大学から…

岡山大学で不正告発をした教授らの解雇無効申立仮処分決定について

平成28年(2016年)6月6日に、岡山地裁で不正告発をした教授らの解雇無効申立仮処分に対する決定が出されました。 森山元教授に対する仮処分決定文 id:warbler の 解雇無効裁判仮処分 森山 決定 黒塗り.pdf (↑PCで閲覧推奨 全22頁) 岡山地裁は、「本件解雇…

岡山大学からの回答書の問題点と指摘3-質問3から9に関して

岡山大学からの回答書の問題点と指摘1-研究不正の判断手続きについて - warbler’s diary 岡山大学からの回答書の問題点と指摘2-各調査報告書に関して - warbler’s diary に続く、岡山大学からの回答書に対する意見の続きです。 質問3から9に対する回答につ…

岡山大学からの回答書の問題点と指摘2-各調査報告書に関して

岡山大学への質問の経緯は、こちらに書いてあります。 http://warbler.hatenablog.com/entry/2016/03/18/120500 1 公文書情報公開請求で部分開示して頂いた各調査報告書の内容について 2 公文書情報公開請求で部分開示して頂いた各調査報告書に記載の論文に…

岡山大学からの回答書の問題点と指摘1-研究不正の判断手続きについて

岡山大学への質問の経緯は、こちらに書いてあります。 http://warbler.hatenablog.com/entry/2016/03/18/120500 このうち、質問1と2は以下の通りです。 1 公文書情報公開請求で部分開示して頂いた各調査報告書の内容について 2 公文書情報公開請求で部分開示…

岡山大学への取材-質問事項と経緯

【岡山大学への取材申込の経緯】 2016年1月5日 森田潔 学長、山本進一 理事・副学長(研究担当)、牧野博史 理事・岡山病院長の3名を取材希望対象者として、「森山教授らが告発した研究不正疑義の件について」岡山大学の広報・情報戦略室に取材を申し込みま…

研究不正を内部告発した教授らに大学が解雇処分の判断

岡山大学は、研究不正を内部告発した森山教授らに対し、懲戒処分を前提として2015年5月26日から職員就業規則第68条の2規定に基づき懲戒処分が決するまで自宅待機を命じていました。しかし、この懲戒処分の理由となる嫌疑は不明であり、現在も自宅待機が続い…

岡山大学の法人文書部分開示決定通知書に対する異議申し立ての内容

「各調査委員会の議事」、「著者から提出された画像」、および「解析を委託した業者に支払った金額」について、開示を要求する異議申立書を提出しましたので公開します。以下は部分開示された文書です。・各調査委員会の議事(文書番号2, 3, 4, 5) 文書2−平…

岡山大学医学部不正調査の問題点3

「岡山大学医学部不正調査の問題点」 http://d.hatena.ne.jp/warbler/20150901/1441033645 では、特に本調査された論文1と論文30に関する調査内容と判定に重大な問題があることを、 「岡山大学医学部不正調査の問題点2」 http://d.hatena.ne.jp/warbler/2015…

岡山大学医学部不正調査の問題点2

SUSPECTED MISCONDUCT IN RESEARCH PAPERS INVESTIGATED BY OKAYAMA UNIVERSITY 2岡山大学医学部不正調査の問題点(http://d.hatena.ne.jp/warbler/20150901/1441033645) では、特に本調査での論文1と論文30のシロ判定に重要な疑いがある事を指摘しました。…

岡山大学医学部不正調査の問題点

SUSPECTED MISCONDUCT IN RESEARCH PAPERS INVESTIGATED BY OKAYAMA UNIVERSITY岡山大学で調査された論文不正疑義http://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id4424.html に関して、岡山大学に情報開示請求をして、調査報告書(予備調査・本調査)と画像解析…

『研究不正問題―誠実な研究者が損をしないシステムに向けて』の補足

『研究不正問題―誠実な研究者が損をしないシステムに向けて』と題して、 研究不正調査における問題に関する論考を出しました。 http://synodos.jp/science/14270現行システムの欠陥を悪用した場合に、どんな事が可能であるか最悪のケースを想定してみました…

「悪意のない間違い」という誤訳について

STAP細胞に関する研究不正の認定で、不正行為かどうかを判断する基準として、理化学研究所の「科学研究上の不正行為の防止等に関する規程」(平成24年9月13日規程第61号)において、 「研究不正(Research misconduct)」の定義に「悪意のない間違い…

『石の虚塔』と研究不正

『石の虚塔』(上原善弘著 新潮社)の書評として、研究不正に関する部分を抽出してまとめてみました。敬称略・捏造を行った人物:藤村新一(相澤忠洋に憧れる)「神の手」「ゴッドハンド」 ・お墨付きを与えた権威:主に芦沢長介(過去に相澤忠洋を大抜擢し…

(参考)STAP細胞論文まとめ−Nature Article論文

※既に撤回されたArticle論文ですが、先にUPした理研の調査報告書を理解する上での参考用に、STAP細胞の主論文であったこの論文内容をまとめたものをUPしておきます。 (EDと略しているのは、Extended Data Figure)Stimulus-triggered fate conversion of so…

理研外部調査委員会報告の内容整理2−STAP論文の不正認定

STAP細胞論文に関する理研外部調査委員会報告のSTAP細胞に関する解析結果の内容整理をしました。 (*を付けた文章は、私のコメント)理研外部調査委員会報告の内容整理1−STAP細胞の正体はES細胞 の続き http://d.hatena.ne.jp/warbler/20141230/1419934465…

理研外部調査委員会報告の内容整理3−STAP論文で不正認定されなかった項目

STAP細胞論文に関する理研外部調査委員会報告のSTAP細胞に関する解析結果の内容整理をしました。 (*を付けた文章は、私のコメント)理研外部調査委員会報告の内容整理1−STAP細胞の正体はES細胞 http://d.hatena.ne.jp/warbler/20141230/1419934465理研外…

理研外部調査委員会報告の内容整理1−STAP細胞の正体はES細胞

STAP細胞論文に関する理研外部調査委員会報告のSTAP細胞に関する解析結果の内容整理をしました。資料:理化学研究所「調査報告」平成26年12月26日 研究論文に関する調査委員会 •調査報告書(全文)http://www3.riken.jp/stap/j/c13document5.pdf •調査報告書…

元調査委員の研究論文の疑義に関する予備調査結果についての検証

2014年9月19日、理研から石井俊輔上席研究員(石井分子遺伝学研究室)が責任著者をつとめる研究論文2報についての疑義についての予備調査の報告がありましたので、これに関する検証を行いました。 http://www.riken.jp/pr/topics/2014/20140919_1/・石井俊輔…

STAP現象の検証実験に関する会見記録 2014年4月7日と8月27日

<STAP現象の検証実験> 4/7日と8/27に行われた会見での、質疑応答での検証チーム側の応答の内容について「記録」としてまとめました。 記事が長くなってしまうので記者側の質疑は省きました。 (坪井理事、相澤特別顧問、丹羽プロジェクトリーダー、小保方…

2014年8月27日の理研のアクションプランに関する記者会見の記録

<研究不正再発防止をはじめとする高い規範の再生のためのアクションプラン> 8/27に行われた会見での、質疑応答での理研側の応答の内容について「記録」としてまとめました。 記事が長くなってしまうので記者側の質疑は省きました。(野依理事長、川合理事…

ヘンドリック・シェーン事件の経緯

本日、NHKアーカイブスでNHK BSスペシャルの『史上空前の論文捏造』が再放送されました。 論文不正の事例研究として、とても参考になります。この番組のディレクターである村松秀さんが取材内容をまとめた著書『論文捏造』(中公新書ラクレ)からも引用させ…

若山さんの記者会見(2014/6/16)の配布資料にあるPCR解析データ

2014年6月16日の若山さんの記者会見で配布された資料にある、遺伝子解析データです。 (会見後、この解析をした第三者機関は、放射線医学研究所であると判明) 解析に使用したPCRプライマーのDNA配列はまだ未公表です。若山さんと理研CDBから、より詳しい情…

Nature誌のSTAP細胞論文取り下げ告知文に関する経緯について

若山さんとやりとりした結果、STAP細胞論文取り下げ告知文に関する混乱の経緯が判明しました。若山さんがNature誌に送った取り下げ理由(5)のSTAP幹細胞の遺伝子解析の結果について説明した英文が誤読を招くもので、それによって若山さんが意図した意味ではな…

6/16の若山教授の会見で判明した事など−STAP細胞がES細胞である可能性について

基本情報:若山さんは、STAP細胞に関する実験で、キメラマウスの作製とSTAP幹細胞・Fgf4誘導幹細胞の樹立を担当。この記事で、 Nature Article論文とは、 Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency Nature 505, 641–647 (30 J…

石井俊輔氏が責任著者となっている論文に関する疑義を頂きました

理化学研究所の石井俊輔上席研究員が責任著者となってる論文に疑義があるとして、匿名の方から相談されました。 なお、石井氏はSTAP細胞論文の調査委員会委員長をされている方です。 (追記:石井氏は、この疑義が出された後に委員長を交代されました)相談…

「ある大学で起きた研究不正についての実例」の補足

「ある大学で起きた研究不正についての実例」 http://d.hatena.ne.jp/warbler/20131207/1386394597 で紹介した事例について、学術振興会から状況の説明をして頂いております。 日本学術振興会研究助成第一課の担当者に公表の了解を得られましたので、掲載し…

第36回日本分子生物学会 理事会企画フォーラム「研究公正性の確保のために今何をすべきか?」後記

理事会企画フォーラム「研究公正性の確保のために今何をすべきか?」 http://www.aeplan.co.jp/mbsj2013/mbsj_forum.htmlこの企画をされた分子生物学会の理事会の方達は、かなり真剣に研究不正防止について考えています。 このフォーラムには、NHKや複数の新…

ある大学で起きた研究不正についての実例

ここで紹介する実例は、 第36回日本分子生物学会で開催された 理事会企画フォーラム「研究公正性の確保のために今何をすべきか?」 http://www.aeplan.co.jp/mbsj2013/mbsj_forum.html の、第1セッションと第5セッションで話題提供させて頂いたもので、そ…

「研究不正」をどう防ぐか<上>

WEBRONZAより転載、加筆。 http://astand.asahi.com/magazine/wrscience/2013082000008.html 研究不正、特に論文の捏造は重大な問題であり、学問への信頼を揺るがせるものです。発覚するしないに関わらず、不正を行った本人だけではなく周囲の人達も巻き込ん…

「研究不正」をどう防ぐか<下>

WEBRONZAより転載、加筆。 http://astand.asahi.com/magazine/wrscience/2013082000009.html<上>では、研究不正が行われている状況とその背景について書きました。続く(2)では、どうすれば不正を減らせるのか、第三者機関による監視の必要性も含めて考…