あやしい科学の見分け方

(以前に講演会で使用したスライドです。ブログでも紹介)

「科学と裁判」について

ツイッターで、@ stdaux氏が以下の投稿をしました。 裁判官に情報通信技術を「わかりやすく」伝えるというのはなかなか難しいところがある。証拠として書籍のコピーを出そうにも、最先端の技術は書籍には載ってなくて、本当に新しい技術をわかりやすく解説し…

BPO「STAP細胞報道に対する申立て」に関する委員会決定について

2017年(平成29年)2月10日に、小保方晴子氏の申立により放送倫理・番組向上機構[BPO]の放送人権委員会が『NHKスペシャル 調査報告 STAP細胞 不正の深層』に対して人権侵害があったかどうか審議し、その結果が報告されました。 BPO「S…

2017年の日本国際賞 受賞者発表会

国際科学技術財団は2月2日、2017年の日本国際賞に「生命科学」分野として「クリスパー・キャス」というゲノム編集技術を開発したジェニファー・ダウドナ博士(米カリフォルニア大学教授)とエマニュエル・シャルパンティエ博士(独マックスプランク感染生物…

新聞記事とEM菌 2016年まとめ

2016年分のデータが集まりましたので、グラフを更新しました。 ※このブログ記事の見方としては、新聞記事として取り上げられたものだけなので、実際にEM菌が使用されている状況をそのまま反映したものではない事に留意が必要です。 EM関係の新聞記事数の年別…

ストックホルム国際青年科学セミナー(SIYSS)派遣学生報告会

2016年12月14日に開催されたストックホルム国際青年科学セミナー(SIYSS)派遣学生報告会の取材に行きました。 記録的な意味も含めて報告会&記者会見の全体の書き起こしをしました。 若手科学者を対象とした、こうした国際交流イベントがノーベル賞授賞式と…

岡山大学の不正告発者解雇問題: 大学内の教職員の意見

岡山大学で論文不正を告発した2名の教授が解雇された問題について、当ブログで不正告発の内容は妥当であったこと、「不正なし」と結論した調査委員会の判断には疑問が多々あることを指摘し、岡山大学が解雇したのは「解雇権の濫用」であり無効であるとの判断…

続: 岡山大学で不正告発をした教授らの解雇無効申立仮処分決定について

平成28年(2016年)6月6日に、岡山地裁で不正告発をした教授らの解雇無効申立仮処分に対する決定が出されました。 http://warbler.hatenablog.com/entry/2016/06/06/234958 この決定に対して、岡山大学が異議を申し立てましたが、平成28年(2016年)10月18日…

再掲: 科学とは&科学研究の組み立て方

※一般的な「科学」に絞って解説します。 [科学とは]Prentice Hall Biology(Kenneth R. Miller, Joseph S. Levine 著)より<この本は、米国の義務教育で教科書として使用されているものです> 科学とはどういうものでしょうか?科学の目標は「自然(nature)」を…

岡山大学が不正調査で画像解析業者に支払った金額

岡山大学が、医学部から出された論文に対する不正疑義の調査において、論文掲載画像の加工痕跡検証(5画像)と、対となる画像の同一性検証(4組)を依頼した業者に支払った金額が開示されました。(文書20、21) 画像調査及び報告書作成費用として、株式会社…

岡山大学の法人文書部分開示決定通知書に対する異議申し立て結果

2015年11月30日の記事 ・岡山大学の法人文書部分開示決定通知書に対する異議申し立ての内容 http://warbler.hatenablog.com/entry/20151130/1448855659 で不開示とされた部分について新たに開示を求める申立をしていましたが、 2016年7月4日に、岡山大学から…

岡山大学で不正告発をした教授らの解雇無効申立仮処分決定について

平成28年(2016年)6月6日に、岡山地裁で不正告発をした教授らの解雇無効申立仮処分に対する決定が出されました。 森山元教授に対する仮処分決定文 id:warbler の 解雇無効裁判仮処分 森山 決定 黒塗り.pdf (↑PCで閲覧推奨 全22頁) 岡山地裁は、「本件解雇…

EMによる水質改善効果徹底検証(3)-竜ヶ池編

第一弾の沖館川編、第二弾の日本橋川編に続く、徹底検証の第三弾です。 池は河川とは異なり、水の流れが少ないので有機物が溜まって富栄養化しやくなっています。富栄養化するとプランクトンが発生して、特に夏場には悪臭も漂います。 長野県須坂市にある臥…

EMによる水質改善効果徹底検証(2)-日本橋川編

EM推進団体が河川の水質浄化に成功した事例として盛んに宣伝しているのが「日本橋川」でのEM菌投入活動です。一方で、実はEM菌投入効果は出ていないとする意見も出されています。果たしてどうなのでしょうか? 前回の沖館川の検証に続き、日本橋川についても…

EMによる水質改善効果徹底検証(1)-沖館川編

EM菌による水質改善効果に関して、検証を行いました。 まずは、前回の「沖館川では今もEM投入が行われているのか?」についての検証の続きから入ります。 EM推進団体が盛んに宣伝しているように、EM団子やEM活性液(EM菌の培養液)に顕著な水質改善効果を期…

岡山大学からの回答書の問題点と指摘3-質問3から9に関して

岡山大学からの回答書の問題点と指摘1-研究不正の判断手続きについて - warbler’s diary 岡山大学からの回答書の問題点と指摘2-各調査報告書に関して - warbler’s diary に続く、岡山大学からの回答書に対する意見の続きです。 質問3から9に対する回答につ…

岡山大学からの回答書の問題点と指摘2-各調査報告書に関して

岡山大学への質問の経緯は、こちらに書いてあります。 http://warbler.hatenablog.com/entry/2016/03/18/120500 1 公文書情報公開請求で部分開示して頂いた各調査報告書の内容について 2 公文書情報公開請求で部分開示して頂いた各調査報告書に記載の論文に…

岡山大学からの回答書の問題点と指摘1-研究不正の判断手続きについて

岡山大学への質問の経緯は、こちらに書いてあります。 http://warbler.hatenablog.com/entry/2016/03/18/120500 このうち、質問1と2は以下の通りです。 1 公文書情報公開請求で部分開示して頂いた各調査報告書の内容について 2 公文書情報公開請求で部分開示…

岡山大学への取材-質問事項と経緯

【岡山大学への取材申込の経緯】 2016年1月5日 森田潔 学長、山本進一 理事・副学長(研究担当)、牧野博史 理事・岡山病院長の3名を取材希望対象者として、「森山教授らが告発した研究不正疑義の件について」岡山大学の広報・情報戦略室に取材を申し込みま…

『「健康食品」のことがよくわかる本』-賢い消費者になるための知識が満載

国立医薬品食品衛生研究所安全情報部に勤務され、「食品安全情報blog」で情報発信を続けられている畝山智香子さんの最新の著作です。具体的な事例が豊富で、この本をしっかり読むとかなり勉強になります。一家に一冊あると良いと思います。 「健康食品」のこ…

新聞記事とEM菌 2015年まとめ

2015年のデータが集まりましたので、紹介します。 検索して拾い集めたEM関係の新聞記事数の年別推移です。2015年のEM関係記事の総数は2014年とほぼ同じでした。 次に、各年度の月別推移を見てみます。 2014年に続き、2015年も年間での目立ったピークが無くな…

「沖館川では今もEM投入が行われているのか?」についての検証

OSATO氏のブログ記事 ・沖館川では今もEM投入が行われているのか?(2015年12月1日) http://blog.goo.ne.jp/osato512/e/970e129eed6596e6f677b240afd864a0 の内容を私の方で検証させて頂きました。 1. 「沖館川をきれいにする会」について 「沖館川をきれい…

続『DND出口氏の記事にある青森市立西中校長インタビューの事実関係の確認』の補足を兼ねて

出口俊一氏は、大内義行元中学校長が片瀬は嘘をついているという証言をしているとDNDメルマガで何回にもわたり執拗に書き立てています。この件については、2013年に出口氏からメールで私のブログ記事の訂正を求められたので、「訂正を要求されるのでしたら、…

私の『EM関連取材@函館』について

2015年11月18日、出口俊一氏によるDNDメルマガに、次の記事がUPされました。 『第9回 片瀬さん、これはちょっとやりすぎじゃない?』 http://dndi.jp/mailmaga/mm/mm151118.php 自称、ライター、片瀬久美子(ペンネーム)について、彼女はフリーライターを名…

研究不正を内部告発した教授らに大学が解雇処分の判断

岡山大学は、研究不正を内部告発した森山教授らに対し、懲戒処分を前提として2015年5月26日から職員就業規則第68条の2規定に基づき懲戒処分が決するまで自宅待機を命じていました。しかし、この懲戒処分の理由となる嫌疑は不明であり、現在も自宅待機が続い…

岡山大学の法人文書部分開示決定通知書に対する異議申し立ての内容

「各調査委員会の議事」、「著者から提出された画像」、および「解析を委託した業者に支払った金額」について、開示を要求する異議申立書を提出しましたので公開します。以下は部分開示された文書です。・各調査委員会の議事(文書番号2, 3, 4, 5) 文書2−平…

岡山大学医学部不正調査の問題点3

「岡山大学医学部不正調査の問題点」 http://d.hatena.ne.jp/warbler/20150901/1441033645 では、特に本調査された論文1と論文30に関する調査内容と判定に重大な問題があることを、 「岡山大学医学部不正調査の問題点2」 http://d.hatena.ne.jp/warbler/2015…

岡山大学医学部不正調査の問題点2

SUSPECTED MISCONDUCT IN RESEARCH PAPERS INVESTIGATED BY OKAYAMA UNIVERSITY 2岡山大学医学部不正調査の問題点(http://d.hatena.ne.jp/warbler/20150901/1441033645) では、特に本調査での論文1と論文30のシロ判定に重要な疑いがある事を指摘しました。…

岡山大学医学部不正調査の問題点

SUSPECTED MISCONDUCT IN RESEARCH PAPERS INVESTIGATED BY OKAYAMA UNIVERSITY岡山大学で調査された論文不正疑義http://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id4424.html に関して、岡山大学に情報開示請求をして、調査報告書(予備調査・本調査)と画像解析…

批判の難しさと、ネット中傷問題

8/1に、市民社会フォーラム学習会で李信恵さんとネット中傷問題について対談させて頂きました。 http://civilesociety.jugem.jp/?eid=29946 この対談の中で、説明に使った図を2つ紹介します。※言説に対する批判が、人格攻撃と受け止められ易いできるだけ批判…

EM商品のニセ科学性について

※『理科の探検(RikaTan)2015年春号』に寄稿した記事です。 ブログで見やすいように、一部改変しています。<科学であることの基本条件> 科学であることの基本には「他の人達が検証して確かめることができる」というものがあります。「〜したら、こういう…

書評『サイト別 ネット中傷・炎上対応マニュアル』

『サイト別 ネット中傷・炎上対応マニュアル』(清水陽平著 弘文堂)著者は、TwitterとFacebookに対する発信者情報開示請求がそれぞれ最初に認められた「日本第1号事案」の実績を持つ弁護士です。 (このテーマの本を書く著者として、これ以上の適任者はいな…

『研究不正問題―誠実な研究者が損をしないシステムに向けて』の補足

『研究不正問題―誠実な研究者が損をしないシステムに向けて』と題して、 研究不正調査における問題に関する論考を出しました。 http://synodos.jp/science/14270現行システムの欠陥を悪用した場合に、どんな事が可能であるか最悪のケースを想定してみました…

「悪意のない間違い」という誤訳について

STAP細胞に関する研究不正の認定で、不正行為かどうかを判断する基準として、理化学研究所の「科学研究上の不正行為の防止等に関する規程」(平成24年9月13日規程第61号)において、 「研究不正(Research misconduct)」の定義に「悪意のない間違い…

『石の虚塔』と研究不正

『石の虚塔』(上原善弘著 新潮社)の書評として、研究不正に関する部分を抽出してまとめてみました。敬称略・捏造を行った人物:藤村新一(相澤忠洋に憧れる)「神の手」「ゴッドハンド」 ・お墨付きを与えた権威:主に芦沢長介(過去に相澤忠洋を大抜擢し…

新聞報道とEM菌(3)-2007年〜2014年のまとめ-

<関連記事> 新聞記事とEM菌(1)−データ解析編− http://d.hatena.ne.jp/warbler/20130428/1367118998新聞記事とEM菌(2)−考察編− http://d.hatena.ne.jp/warbler/20130428/1367131822新聞記事とEM菌−データ更新 http://d.hatena.ne.jp/warbler/20140118…

ネットでの匿名告発の問題点

2014年の年末にネットで大量の論文疑義(主に画像の不適切な使い回しの疑い)が出されました。 その疑義をまとめて紹介している一部のブログでは、私が最初に気付いた時点では、[顔写真]というリンクがあり、疑義をかけられた論文著者達がまるで「晒し者」…

(参考)STAP細胞論文まとめ−Nature Article論文

※既に撤回されたArticle論文ですが、先にUPした理研の調査報告書を理解する上での参考用に、STAP細胞の主論文であったこの論文内容をまとめたものをUPしておきます。 (EDと略しているのは、Extended Data Figure)Stimulus-triggered fate conversion of so…

理研外部調査委員会報告の内容整理2−STAP論文の不正認定

STAP細胞論文に関する理研外部調査委員会報告のSTAP細胞に関する解析結果の内容整理をしました。 (*を付けた文章は、私のコメント)理研外部調査委員会報告の内容整理1−STAP細胞の正体はES細胞 の続き http://d.hatena.ne.jp/warbler/20141230/1419934465…

理研外部調査委員会報告の内容整理3−STAP論文で不正認定されなかった項目

STAP細胞論文に関する理研外部調査委員会報告のSTAP細胞に関する解析結果の内容整理をしました。 (*を付けた文章は、私のコメント)理研外部調査委員会報告の内容整理1−STAP細胞の正体はES細胞 http://d.hatena.ne.jp/warbler/20141230/1419934465理研外…

理研外部調査委員会報告の内容整理1−STAP細胞の正体はES細胞

STAP細胞論文に関する理研外部調査委員会報告のSTAP細胞に関する解析結果の内容整理をしました。資料:理化学研究所「調査報告」平成26年12月26日 研究論文に関する調査委員会 •調査報告書(全文)http://www3.riken.jp/stap/j/c13document5.pdf •調査報告書…

デマ訂正のコストと炎上商売

荻上チキさんのツイートより http://twitter.com/torakare/status/543241953018527744 (確認したけど、たかしのネット番組で、また僕が言ってないことを言ったことにしてるのね…。訂正コストばかりがかかって何も得るものなく、マジきりがない)2014-12-12 …

最近の名誉毀損による刑事告訴の動向など

「名誉毀損の刑事告訴のハードルが高いのは、起訴率が1割未満と低いので警察が受理したがらないからだ」という説がネットで検索をするとちらほら出てきたので、本当にそんなに起訴率が低いのか調べてみました。法務省の検察統計データをダウンロードして、年…

名誉毀損で刑事告訴しました

※ネットにおける執拗な誹謗中傷行為に悩まれている方達の参考にもなると考え、刑事告訴までの経緯をUPします。 今年の4月半ば以降、「きのこ組組長」を名乗る人物から一方的な事実無根の中傷と罵倒を中心とする嫌がらせ行為が続いていました。 「きのこ組組…

元調査委員の研究論文の疑義に関する予備調査結果についての検証

2014年9月19日、理研から石井俊輔上席研究員(石井分子遺伝学研究室)が責任著者をつとめる研究論文2報についての疑義についての予備調査の報告がありましたので、これに関する検証を行いました。 http://www.riken.jp/pr/topics/2014/20140919_1/・石井俊輔…

論文不正に関する不適切な画像処理について

科学論文での不適切な画像処理について、標準的な見解を示した論文があります。 What's in a picture? The temptation of image manipulation Rossner and Yamada JCB 166 (1): 11 Published July 6, 2004 http://jcb.rupress.org/content/166/1/11.full2005…

整体やカイロプラクティックによる頸椎への施術の危険性について

大阪で今年6月2日に、「免疫力を高める」等と宣伝される代替療法によって、首を強くひねるなどの施術を受けた生後4か月の赤ちゃんが施術の途中で呼吸が止まって意識不明になり救急搬送されましたが、低酸素脳症による多臓器不全で6月8日に死亡していた…

2014年6月16日 若山照彦教授の会見メモ

参考として、6月に行われた若山さん会見の質疑応答での、若山さんの応答についてのメモをUPしておきます。※その後の解析で、STAP-SC FLSのGFP遺伝子挿入位置が15番染色体ではない可能性が判明しており、この件については別の記事で解説しています。http://d.…

STAP現象の検証実験に関する会見記録 2014年4月7日と8月27日

<STAP現象の検証実験> 4/7日と8/27に行われた会見での、質疑応答での検証チーム側の応答の内容について「記録」としてまとめました。 記事が長くなってしまうので記者側の質疑は省きました。 (坪井理事、相澤特別顧問、丹羽プロジェクトリーダー、小保方…

2014年8月27日の理研のアクションプランに関する記者会見の記録

<研究不正再発防止をはじめとする高い規範の再生のためのアクションプラン> 8/27に行われた会見での、質疑応答での理研側の応答の内容について「記録」としてまとめました。 記事が長くなってしまうので記者側の質疑は省きました。(野依理事長、川合理事…