EM菌 VS サルモネラ菌

 徳島県に公文書の情報開示請求をして、「平成23年度 畜産関係業績発表会 発表集録」を入手しました。この中で、EM菌で鶏舎を消毒していたら「鶏舎内環境からのサルモネラ検出率」が年々上昇してしまった農場の事例が報告されています。

 

「鶏卵衛生事業におけるサルモネラ検出率の推移と疫学調査について」

 徳島家畜保健衛生所

id:warbler の 平成23年度 畜産関係業績発表会.pdf

 

【問題の発覚】P11

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【原因調査】P11

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※原因は、EM菌の効果の過信であった。

 

 【殺菌力の検証】P11

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※EM菌液はpH4以下を維持しているが、実際にこれを鶏舎に散布した場合の殺菌効果とは異なることに注意

 

【効果の検証】(実用性)P11

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【結論】P12

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【農家への指導】P12

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(重要ポイント)

検証データを示すことで、EM菌では効果的に殺菌できない事実を農家が納得して、殺菌効果が高いと確認されている方法を取り入れた。

 

【指導後の結果】P12

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【まとめ】P12

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1%消石灰による消毒を行うことによって、年々上昇していた鶏舎内のサルモネラ検出率を下げることに成功しました

 

※EM菌は万能ではありません!

EM菌によって、万事が解決するかの様な宣伝がされていますが、過信は禁物です。

 

 

【補足】

ネット上には、この報告書の「抄録集」の方がUPされていました。

(抄録集 P5)

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※この抄録集では、サルモネラ菌がどこから検出されたのか明記されておらず、「鶏卵衛生事業」というタイトルにつられて、「鶏卵からサルモネラ菌が検出された」という誤解が生じる余地がありました。

 実際は、「鶏舎内環境からのサルモネラ菌の検出」を調査したものですが、ネット上ではタイトルに起因する誤解によって「EM菌を使用している農場では、卵がサルモネラ菌に汚染されている」という誤情報が一部で流されましたが、それは事実ではありません。