私の本名と経歴

私は「片瀬久美子」というペンネームで活動しておりますが、これには理由がありました。 「娘が成人するまで本名を明かさない」という家族の約束がありました。

 

 

 

娘がしばらく前に20歳の誕生日を迎え、なんとか無事に成人いたしました。(娘の誕生日が特定されないように、公表のタイミングをずらしています)

私の本名は「今井久美子」です。学歴と職歴も明かしておきます。

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私の博士の学位は、細胞周期調節(倍数性制御)の研究でとりました。

http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/144142/1/yrigk03060.pdf

 

この研究成果は、最近の専門分野の教科書にも記載されています。 

丁度「なか見!検索」で確認できますので、こちらの教科書を紹介します。

Molecular Cell Biology of the Growth and Differentiation of Plant Cells

Molecular Cell Biology of the Growth and Differentiation of Plant Cells

 

この分野の基礎知識として本文P6に記載されています。

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本格的な研究を志して大学院に進学しましたが、その目標の1つが(自分がやりたい研究をやって)「教科書に載るくらいの成果を出したい」ということだったので、一応この目標は達せられました。

v(^_^)

以下は、数少ないですが論文の一覧です。

 

Imai, K. K., Ohashi, Y., Tsuge, T., Yoshizumi, T., Matsui, M., Oka, A., and Aoyama, T.

The A-type cyclin CYCA2;3 is a key regulator of ploidy levels in Arabidopsis endoreduplication. (Plant Cell. 2006 Feb;18(2):382-96).

↑私の学位の元になった代表的な論文です。掲載誌の表紙を飾りました。

http://www.plantcell.org/content/18/2/382

About the Cover — February 01, 2006, 18 (2) | Plant Cell

 

Hanyu Y, Imai KK, Kawasaki Y, Nakamura T, Nakaseko Y, Nagao K, Kokubu A, Ebe M, Fujisawa A, Hayashi T, Obuse C, Yanagida M.

Schizosaccharomyces pombe cell division cycle under limited glucose requires Ssp1 kinase, the putative CaMKK, and Sds23, a PP2A-related phosphatase inhibitor. (Genes Cells. 2009 Apr 14.)

 

Identification of IL-7-producing cells in primary and secondary lymphoid organs using IL-7-GFP knock-in mice.

Hara T, Shitara S, Imai K, Miyachi H, Kitano S, Yao H, Tani-ichi S, Ikuta K.

J Immunol. 2012 Aug 15;189(4):1577-84. doi: 10.4049/jimmunol.1200586. Epub 2012 Jul 11.

 

Interleukin-7 receptor controls development and maturation of late stages of thymocyte subpopulations.

Tani-ichi S, Shimba A, Wagatsuma K, Miyachi H, Kitano S, Imai K, Hara T, Ikuta K.

Proc Natl Acad Sci U S A. 2013 Jan 8;110(2):612-7. doi: 10.1073/pnas.1219242110. Epub 2012 Dec 24.

  

次に、職歴を紹介します。

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博士論文の研究テーマだけではなく、有機化学の分野も含めて幅広い知識・技術を修得してきました。こちらも一覧を紹介します。

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この「器用貧乏」とも言える幅広さは、サイエンスライターとして仕事をする上で役立っています。

ネットでは、私に関して色々な憶測が出回っていましたが、「そうじゃないのに…」と思ってもこれまで本名を出せませんでしたので、ようやくスッキリとしました。

私の代表的な研究成果についても、次の記事で紹介しようと思います。

 

【追記】

京都大学生命科学研究科の西田栄介先生の研究室には、企業で10年以上別分野での仕事をしていたので、大学院進学前に分子生物学の知識と実験技術のアップデートとして「実験補助員」として雇って頂きました。西田先生は私の進学希望をご存知でしたので準学生として扱って頂き、研究室の勉強会等にも参加できるように取り計らって下さって最先端の知識も習得させてもらえたので、とても助かりました。また、各種生化学実験技術の基礎は西田研で仕込んで頂きました。

私が西田研を出て岡研に正式に大学院生として行く際に、西田研の皆さんからお餞別として頂いたマグカップは、今でも愛用しております。本人なりすましではない証明に写真を貼っておきます。

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表面にひび割れが入ったりと年季が入ってますよね。(笑)

 

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(補足)私の事を学歴ロンダ呼ばわりする人達がいますが、私が当時住んでいたのは滋賀県の某所で、通学可能な大学院は京大しかありませんでした。学部と大学院で大学が違っているのは、物理的な制約によるものです。